結論から言うと、シロアリ駆除そのものを対象とした補助金制度は、基本的にありません。一般家庭でのシロアリ駆除は、通常の住宅メンテナンスの一環と見なされることが多く、公的な補助の対象外となっています。

補助金制度があっても、リフォームや空き家対策などが中心

住宅関連の補助金は数多く存在しますが、その多くは「省エネリフォーム」「バリアフリー化」「耐震補強」などを目的としたものです。

例えば、国や自治体が提供する「住宅リフォーム補助金」では、シロアリ駆除自体は対象外でも、シロアリ被害による構造部材の交換を含むリフォーム工事全体が補助対象となるケースがあります。

また、近年増加している「空き家対策補助金」では、長期間放置された空き家の再生利用を目的とした場合に、シロアリ駆除を含む改修費用の一部が補助されることもあります。ただし、これらはあくまで「付随する工事」としての扱いであり、駆除単体での申請は難しいでしょう。

火災保険が適用される場合がある

公的な補助金ではありませんが、加入している火災保険によってはシロアリ被害が補償対象となるケースがあります。特に、シロアリによる建物の損傷が著しい場合、「建物の損害」として保険金が支払われることもあるでしょう。

ただし、保険会社や契約内容によって適用条件が大きく異なるため、まずは契約内容を確認し、保険会社への相談をおすすめします。

＞＞三共消毒のシロアリ駆除サービスはこちら

シロアリ被害に対して補助金制度はありませんが、税制面での救済策として「雑損控除」が適用できる可能性があります。これは意外と知られていない制度ですが、シロアリ被害に悩む方にとっては朗報といえるでしょう。

国税庁の見解によれば、突発的かつ予測困難な害虫被害によって生じた損失は、「災害等による損害」として雑損控除の対象となることがあります。特に、気づかないうちに広範囲に及んだシロアリ被害などは、条件に当てはまる可能性が高いとされています。
参照元：No.1110 災害や盗難などで資産に損害を受けたとき(雑損控除)｜国税庁

雑損控除を受けるための条件

雑損控除を受けるためには、以下の条件を満たす必要があります。

• ・自宅（自己所有の居住用財産）での被害であること
• ・支出の証明書類（領収書、見積書など）が保管されていること
• ・世帯主本人が費用を負担していること
• ・被害が突発的かつ予測困難なものであること（通常の経年劣化は対象外）
• ・シロアリ被害と駆除費用の因果関係が明確であること

特に重要なのは、「突発的かつ予測困難」という点です。定期的なメンテナンスを怠った結果の被害や建築時からの欠陥による被害は、雑損控除の対象外となる可能性が高いため注意が必要です。

雑損控除が適用された場合の控除額

雑損控除が認められた場合、次の計算式によって算出される金額が所得から控除されます。

（シロアリ被害による損失額 - 保険金などで補填される金額）- （総所得金額等 × 10％）

または、

（シロアリ被害による損失額 - 保険金などで補填される金額 - 5万円）

のいずれか多い金額が控除されます。

この控除を受けるためには確定申告が必要となるため、駆除工事を行った年の確定申告時に忘れずに申告しましょう。なお、申告の際には、被害状況の写真や駆除業者の見積書・領収書などの証拠書類を用意しておくことをおすすめします。

＞＞三共消毒のシロアリ駆除サービスはこちら

シロアリ駆除そのものへの補助金は限られていますが、シロアリ被害の予防や修復を含む住宅改修工事には、条件によっては補助金が適用される可能性があります。

補助金の対象について

住宅改修に関連する主な補助金制度には以下のようなものがあります。

• ・長期優良住宅化リフォーム推進事業
⇒一部の自治体では、住宅の長寿命化や質の向上を目的としたリフォーム工事に対する補助金制度があります。特に床下や壁の防蟻処理を含む大規模なリフォームが対象となる場合があります。


• ・空き家活用補助金
⇒空き家の再生・活用を目的とした改修工事では、シロアリ対策を含む建物の機能回復工事が補助対象となるケースがあります。特に地方自治体では、空き家対策の一環として独自の補助制度を設けていることが多いです。

これらの補助金を活用するには、工事前の申請が必要であり、自治体によって対象条件や補助額が異なります。シロアリ対策単独ではなく、より大きな目的（耐震化、省エネ化など）の一部として組み込むことがポイントです。

お住まいの地域の自治体窓口や住宅課に問い合わせて、最新の情報を入手することをおすすめします。

＞＞三共消毒のシロアリ駆除サービスはこちら

本記事では、シロアリ駆除の補助金に関する内容を解説しました。

残念ながら、シロアリ駆除単体を対象とした補助金制度はほとんどありませんが、雑損控除の活用など費用を抑える方法はあります。また、リフォーム工事の一環として駆除を行う場合や、火災保険の適用が可能なケースもあるため、様々な角度から検討してみましょう。

大切なのは、目先の費用だけでなく、長期的な安心と住まいの価値を守ることです。信頼できる専門業者と相談しながら、最適なシロアリ対策を進めていきましょう。
三共消毒では無料調査と費用のお見積りも承っております。シロアリに関する不安やご質問は、ぜひお気軽にご相談ください。